本記事に記載の内容は、
「 Exchange Online - Outlookのメールデータと仕分けルールを移行する 」方法について説明しています。
目次
どういったシーンで、メールデータの移行が必要になるのか
Exchange Online を利用している場合は、Windows端末が新しくなったとしても
クラウド上にメールデータが存在しているため、移行する必要はありません。
しかし、これからExchange Online を利用しよう!と考えている方は、
今までのメールデータをExchange Online でも参照したい場合は、移行が必要になります。
イメージとしては、以下のような流れとなります。
- 今まで利用していたメールサーバーを参照している、Outlookのメールデータをバックアップします。
※必要があれば、仕分けルールもバックアップします。 - Outlookの新規プロファイル作成にて、Exchange Online を参照するプロファイルを作成します。
- Exchange Onlineを参照するプロファイルが作成でき、Outlookが立ち上がったら
上記1でバックアップをとったメールデータのPSTファイルをインポート or 開く を実行して完了です。
Outlookを利用した、データをバックアップする手順
前提:Outlookを利用して、POPやIMAPで 今までのメールサーバーと通信しメールデータを参照している状態
自動移行したいと よくお話しを頂きますが、環境次第で可能ではあります。
ただし、事前準備に時間がかかり工数がかかるため、データ移行人数が少ない場合は各個人で実施したほうが良いと思います。
※外注すると それなりの金額になると思います。
旧メールサーバーのメールデータをバックアップする
- まずは、Outlook を立ち上げます。
- 画面右上に存在する[ファイル]をクリックします。
- [ファイル]タブの画面が開くので、[開く/エクスポート]をクリックします。
その後、[インポート/エクスポート]をクリックします。 - インポート/エクスポート ウィザード 画面が開くので、
[ファイルにエクスポート]を選択します。 その後、[次へ]をクリックします。 - [Outlook データ ファイル (.pst)]をクリックして選択します。
その後、[次へ]をクリックします。 - 自身のメールアドレスが表示されるので、クリックします。
そのうえで、画面下部にある[サブフォルダーを含む]にチェックを入れ、[次へ]をクリックします。
※全メールデータをバックアップする手順です。 - エクスポート ファイル名 や オプション設定を変更する必要はありませんが、
利用する環境によって、適切に変更して[完了]をクリックします。 - エクスポート ファイル名 欄に記載されていたディレクトリに、pstファイルが生成されていることを確認して完了です。
仕分けルールをバックアップする
Outlookで使用していた仕分けルールをバックアップする方法になります。
以下記事のように、OutlookにてExchange Onlineを参照するプロファイルを作成すると
以前利用していた仕分けルールが消えてしまうため、バックアップをする必要があります。
- まずは、Outlook を起動します。
- 画面右上の[ルール]欄にある [仕分けルールと通知の管理]をクリックします。
※画像のように省略化されている場合は、画像の通りクリックしてみてください。 - 仕分けルールと通知 画面が表示されるので、
[オプション]をクリックします。 - オプション 画面が表示されるので、
[仕分けルールをエクスポート]をクリックします。 - 任意の箇所にエクスポートすることが可能なので、
インポート時に分かる保存場所を指定したうえで、分かりやすい名前を入力し[保存]をクリックします。
※基本的に保存場所を変更する必要はありません。 - 保存が完了したら、オプション 画面に戻るので、[OK]をクリックして完了です。
バックアップ済みのデータをOutlookで参照する
前提:OutlookでExchange Onlineを参照している状態
メールデータは、インポートをしてしまうとExchange Onlineとの同期処理に数日かかる場合があります。
同期中は、Outlookにメールが着信せず Outlook on the webで確認する必要があるため
本手順では、pstファイルを開く 手順で案内しています。
Outlookを利用したExchange Onlineを参照するセットアップ手順は以下記事を参考にしてください。 本記事に記載の内容は、「 Exchange Online - Outlookをセットアップしメールを送受信する1/2 」方法について説明しています。 Exchange Onlineを契約したけど、Ou ... 続きを見る
Exchange Online - Outlookをセットアップしメールを送受信する1/2
バックアップ済みpstファイルをOutlookで参照する手順
- Outlook を起動します。
- 画面右上の[ファイル]をクリックします。
- [ファイル]タブの画面が開くので、[開く/エクスポート]をクリックします。
その後、[Outlook データ ファイルを開く]をクリックします。 - 事前にバックアップしておいた、pstファイルをクリックして選択し
[OK]をクリックします。 - Outlookの左メニュー下部に、バックアップした データファイルが表示されます。
- 表示された、データファイル内のメールをExchange Onlineにアップロードする場合は、
必要なメールデータを選択し、Exchange Onlineのメールボックスの[受信トレイ]等に
ドラッグ&ドロップ することで、自動的にExchange Onlineへアップロードされます。
※大量のデータをアップロードすると、時間がかかり一時的にOutlookにて
最新メールを参照できなくなるため、少しずつアップロードすることをお勧めします。
バックアップ済み 仕分けルールをインポートする
インポート後に正常に仕分けルールが動かないことがあります。
インポートが正常に行われず、仕分けルールが何も表示されないことがあります。
上記どちらのパターンになっても、手動での再作成が必要になってしまいます。
- Outlook を起動します。
- 画面右上の[ルール]欄にある [仕分けルールと通知の管理]をクリックします。
※画像のように省略化されている場合は、画像の通りクリックしてみてください。 - 仕分けルールと通知 画面が表示されるので、
[オプション]をクリックします。 - オプション 画面が表示されるので、
[仕分けルールをインポート]をクリックします。 - バックアップ済みファイルをクリックして選択し、[開く]をクリックします。
- インポートが完了したら、オプション 画面に戻るので、[OK]をクリックします。
- インポートされた結果が、仕分けルールと通知画面に表示されるので
問題が無いことを確認して[適用]をクリックしてから[OK]をクリックして完了です。
さいごに・・・
Exchange Onlineを導入するにあたり、現在利用しているメールサーバーのメールデータを引き継ぎたい。というご相談を頂くことが多々あります。IMAPサーバーからの自動移行やHybrid構成による移行や3rdパーティ製ツールでの移行方法がありますが費用感が合わない。というお悩みを抱えている方も多くいると思います。
本手順はOutlookを使っていれば、個々人の手作業にはなってしまいますが
大きな金額が動くことはなく、メールデータをExchange Onlineに移行していくことが可能なので、ぜひ検討してみてください。
古いメールデータは削除できるような気はするけど・・・残したいかも??と曖昧な状況になってしまい
捨てる判断が中々できないと思うので、本記事が 判断するための1材料になれば嬉しいです。