本記事に記載の内容は、
「 Exchange Online - ユーザーメールボックスを共有メールボックスに変換する時の注意点と手順」について説明しています。
手動で変換する方法に加え、PowerShellでへ関する方法を記載しています。
注意点も複数個記載しているので変換前に注意点をご確認頂いたうえで、
ユーザーメールボックスを共有メールボックスへ変換してみてください。
目次
Exchange Online にてユーザーメールボックスを共有メールボックスに変換する
本手順を共有メールボックスにて実施することで、共有メールボックスからユーザーメールボックスへの変換も可能です。
共有メールボックスに変換することでのメリットは以下の通りです。
- 退職者のメールデータを保持したいとき
- ライセンス消費を抑えることが可能
- 複数名が参照したい場合、共有メールボックスにすることで自動的に開かれる
(手動で開く必要がなくなり、利便性向上) - 必要に応じて、訴訟ホールドやアーカイブメールボックスを利用することが可能
メールボックスを変換する時、変換した時の 注意点
- ユーザーアカウントにライセンスが付与され、ユーザーメールボックスが作成された状態で実施する必要があります。
- 共有メールボックスに変換するユーザー メールボックス に対して、訴訟ホールドやインプレースアーカイブ (アーカイブメールボックス) を利用している場合は、継続利用する場合は継続的にライセンスを割り当てておく必要があります。
利用しない場合は、ライセンスを外しても問題無いが、訴訟ホールドやアーカイブメールボックスに格納されたメールデータを引き続き利用する場合、事前に手動で受信トレイなどに移動しておく必要があります。 - 共有メールボックスに変換後、ユーザーアカウントが残ります。
上記[1]で検討した事項次第で、残ったユーザーアカウントにライセンスを振る必要が発生します。 - 変換後に残っているユーザーアカウントは、削除しないでください。
削除してしまうと、共有メールボックスも自動的に削除されてしまいます。
オンプレミスActive Directoryから同期されているユーザーアカウントの場合は、同期対象外としたときに同様の動作となるため注意してください。
Exchange 管理センターで、メールボックスを変換する方法
メールボックス内のメールデータや予定表データが、引き継いだまま変換されます。
ユーザーにライセンスが付与されている状態で実施してください。
- 管理者権限を持ったアカウントで Exchange 管理センター にアクセスして サインインします。
- 左メニューの[受信者]をクリックし、更に表示されたメニュー内の[メールボックス]をクリックします。
- メールボックスが一覧で表示されるので、共有メールボックスに変換したいユーザーアカウントを選択します。
- 画面右側に、選択したユーザーアカウントのメールボックスに関する情報が表示されるので、
[その他]タブをクリックし、新たに表示された画面内の[共有メールボックスに変換する]をクリックします。
※共有メールボックスをユーザーメールボックスに変換する場合は[通常のメールボックスに変換する]をクリックします。 - 画面上に警告が表示されるので、内容を確認し問題無ければ[はい]をクリックします。
- 処理画面が表示され、変換が完了すると完了画面が表示されます。
※変換後のメールボックスが正常に使えるようになるまで30分は時間を置いたほうが良いです。 - メールボックスの一覧画面にて、変換したメールボックスの[受信者の種類]が[SharedMailbox]になっていれば完了です。
PowerShellで、メールボックスを変換する方法
メールボックス内のメールデータや予定表データが、引き継いだまま変換されます。
ユーザーにライセンスが付与されている状態で実施してください。
モジュールは導入済みとして、手順を記載しています。
- [管理者として実行]にて、PowerShellを立ち上げます。
- 以下コマンドを実行して、PowerShellにてExchange Onlineに接続します。
command Connect-ExchangeOnline
- 以下コマンドを利用して、ユーザーメールボックスを共有メールボックスへ変換します。
※[-type]をRegular に変更することで、ユーザーメールボックスに変換するコマンドになります。command Set-Mailbox -Identity UserMailBox -Type Shared
- メールボックスが正常に変換されたことを、以下コマンドを利用して確認します。
command Get-Mailbox -Identity UserMailBox | Format-List RecipientTypeDetails
さいごに・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます。
メールボックスを変換するイメージを持っていただけたと思います。
注意点を読んでいただき、手順に沿って変換することで問題無くメールボックス変換が可能となります。
注意点を読まないと、予期せぬ動作になり困ることあると思うので 必ず目を通してくださいね。
年度切り替え、組織変更によって共有メールボックスへ変換する対象者が多い場合は
PowerShellを活用すると手間が少なくなるので、CSVをインポートして処理する形に変更して活用してくださいっ。