本記事に記載の内容は、
「Exchange Online - 予定表の公開及び共有権限を設定する」方法となっています。
目次
Exchange Online で予定表の公開権限を設定する理由
予定表の公開権限は、以下の表に記載している通り複数存在しています。
予定表自体を「公開したくない」といった要望や、
「予定が入っていることだけを共有したい」といった要望を頂きます。
どのように公開するのが良いか、悩まれている方が多いので
公開方法を悩んで決定する前に、Exchange Online で公開範囲をどの程度制御できるのか
先に把握したうえで、検討されると 悩みの解決が早くなりますよ。
GUIで設定する方法とPowerShellで設定する方法を記載しています。
GUIだと複数名の設定が大変なので、PowerShellを利用して楽してくださいっ
なお、規定での公開範囲は、[自分の予定が入っている時間を閲覧可能]になっています。
Exchange Online で設定可能な 権限一覧
権限 名称 | 動作内容 |
共有しない | 予定表の内容を他の利用者に共有しません。 |
自分の予定が入っている時間を閲覧可能 | タイトルは非表示となり、[予定あり]と表記されます。 |
タイトルと場所を閲覧可能 | タイトルと場所のみ表示されます。 |
すべての詳細を閲覧可能 | 詳細情報含め、すべての情報を表示可能です。 ※鍵を付けた予定は閲覧不可です |
編集が可能 | 鍵をかけた予定を含めすべての予定を閲覧可能です。 また編集も可能となり、予定を削除することも可能です。 |
代理人 | 代理人として、予定表の管理が可能です。 ※秘書などによる予定表参照に利用できます。 |
Outlook on the Webで 利用者に対する予定表共有し、公開範囲を設定する
Outlook on the Webにアクセスして設定するため、Exchange Onlineのライセンスが必要になります。
自身の予定表ではなく、他の利用者の予定表から公開権限設定をしたい場合は 本記事に記載の内容は、「Exchange Online - 他のユーザーのメールボックスを参照する」手順について説明している内容です。 各ユーザーの設定 どうやってやろうかな~と悩んでいる方の、解決策 ... 続きを見る
以下記事を参考に、他の利用者のメールボックスを開いて設定してください。
Exchange Online - 他のユーザーのメールボックスを参照する
所属組織内の人 (同一テナント内の利用者全員) に公開する範囲を設定する
- 予定表の公開設定を行いたい ユーザーアカウントでMicrosoft 365 にアクセスします。
- Microsoft 365 にアクセスしたら、Outlook on the Webを開きます。
- Outlook on the Webの画面が表示されたら、
画面左側にある [予定表]アイコンをクリックします。 - 予定表の画面が表示されたら、画面右上にある[共有]をクリックします。
- 共有とアクセス許可 画面が表示されます。
組織内欄にて、[所属組織内の人]の右側に設定されているアクセス範囲を変更して完了です。
特定の利用者に対して 公開する範囲を設定する
- 予定表の公開設定を行いたい ユーザーアカウントでMicrosoft 365 にアクセスします。
- Microsoft 365 にアクセスしたら、Outlook on the Webを開きます。
- Outlook on the Webの画面が表示されたら、
画面左側にある [予定表]アイコンをクリックします。 - 予定表の画面が表示されたら、画面右上にある[共有]をクリックします。
- 共有とアクセス許可 画面が表示されます。
入力欄に、予定表を公開したい利用者のメールアドレスを入力します。 - 公開範囲の選択画面が表示されるので、
上記章の[Exchange Online で設定可能な 権限一覧]を参考に設定したい公開範囲を選択します。 - 組織内 欄に、設定したユーザーが表示されたうえで、選択した公開範囲が表示されていれば完了です。
PowerShellで 利用者に対する予定表共有し、公開範囲を設定する
Exchange Online 管理者権限 または グローバル管理者権限が必要になります。
所属組織内の人 (同一テナント内の利用者全員) に公開する範囲を設定する
利用者のメールボックスの言語により一部コマンドが異なります。
- 日本語
command Set-MailboxFolderPermission -Identity "<公開元ユーザーメールアドレス>:\予定表" -User “default” -AccessRights <割り当てる権限>
- 英語
command Set-MailboxFolderPermission -Identity "<公開元ユーザーメールアドレス>:\calender" -User “default” -AccessRights <割り当てる権限>
特定の利用者に対して 公開する範囲を設定する
利用者のメールボックスの言語により一部コマンドが異なります。
- 日本語
command Add-MailboxFolderPermission -Identity "<公開元ユーザーメールアドレス>:\予定表" -User “<公開先ユーザーアドレス>” -AccessRights <割り当てる権限>
- 英語
command Add-MailboxFolderPermission -Identity "<公開元ユーザーメールアドレス>:\calender" -User “<公開先ユーザーアドレス>” -AccessRights <割り当てる権限>
さいごに・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます。
Exchange Online を利用開始してみよう!と思っても
意外と設定しなければいけない項目が多く、通常のメールサーバー導入より大変です。
特に本記事の設定が必要になるパターンとしては、
別途グループウェアを利用しており、Exchange Onlineの予定表機能は なるべく利用させたくないといった悩みが生まれた時だと思います。
個々人での利用を完全に抑制することは、難しいですが
他の方と共有出来ないように、[公開しない]にしておくことで、実質的に利用しても意味がない状況を作り出せます。